インテリアにこだわる、というと少しハードルが高く感じてしまうかもしれませんが、自分にとって心地よい場所をつくると考えたらもっと気楽に楽しめますよね。 インテリアを楽しむ人の部屋づくりエピソードから、そんな部屋づくりのヒントをLayoutの仲間たちに語ってもらった「みんなのインテリアストーリー」。
わたしのこだわり。それは「DIYとのミックス」
——412 by FOURANTS 末好宏紀さんの第2話
前回の「みんなのインテリアストーリー」で、インテリアとの出合いのストーリーを語ってくれた末好宏紀さん。第2話では部屋づくりのこだわりについてうかがいます。
「インテリアはその人の暮らしを表現している」と話す末好さんの部屋。どんなコンセプトで、つくりあげられているのでしょう。
目指すスタイルでつながる生き方と、部屋づくり
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と同い年。そんな理由もあってかこの映画の大ファン。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」には、自分にとっての「ザ・かっこいい暮らし」が詰まっていると末好さんはいいます。では自分のインテリアに80年代のアメリカンテイストが反映されているかいうと、そうではないよう。
「そのもの自体がほしいというのではなく、カルチャーや価値観にすごく影響を受けているんだと思います。格好つけていない適当な感じが格好いいみたいな。そんな感じですね」
高校生のときのヒーローは、バンド「ハイスタンダード」。ラフな格好でギターを持って、ゆるくやっているような雰囲気なのに、2万人、3万人もの観衆を熱狂させる姿に心奪われました。「近所の兄ちゃんが革命を起こしているように見えた」という感想と同時に、その奥にある「本物を知っているからこそ格好良い」という本質にも気づいたといいます。
若き日に見つけたその格好よさの基準は、仕事にも自身の部屋づくりにも反映されています。仕事では、家具については誰にも負けない近所の兄ちゃん的なスタイルで。自分の「いいな」の基準で選んだ家具をあえて「適当」に見せるためにはDIYをミックスすることで。
「こだわりと言われたら、ないですと答えちゃうけれど、DIYと本物のミックスが僕の部屋づくりのスタイルかもしれません。適当に、でもそれがめっちゃ格好良く見えること。それが僕のもっとも大事にしていることなのかもしれません」
こだわればこだわるほど、自他共に認める「本物」が揃ってしまうインテリア。それはもちろん素敵なこと。ただ「本物」の家具を本当の意味で、自分自身のライフスタイルの一部に招き入れるためには、どこかに何か手を加えるというのも必要なのかもしれません。
>次回は末好さんにプロの視点でインテリアの楽しみ方をアドバイスいただきます
末好宏紀(すえよし・ひろき)さん
株式会社フォー・アンツ取締役。ACTUS広島店店長を経て、広島市緑井のライフスタイルショップ 412 by FOURANTSの立ち上げに従事。現在店長を務める。