インテリアショップで家具を購入する方は、住まいを新しい場所に変えた事をきっかけにされている人が大半です。

一人暮らしを始めた人、結婚をして二人で住むようになった人、子供ができて広い部屋に引っ越したり、この機会にマンションや戸建てを購入した人。
最近は、年配の方で子供が独立して、今持っている家具のサイズが大きくてサイズダウンをして購入される方もいらっしゃいます。

家具購入はそれぞれのタイミングがあると思いますが、よっぽど家具好きでは無い限り、先ほど述べたタイミングが購入するときかなと思います。
ただ、一人暮らしを始めた時と、何十年も住もうと決めて購入した持ち家では、家具のサイズも必要な物も変わってきて当然だと思いますし、どのタイミングでどのような質の家具を買った方が良いか悩む方も多いと思います。インテリアショップで働いた経験から思う、どのタイミングで永く付き合う家具を買うのか自分なりの考えです。

一人暮らしや結婚して初めて自分で、家具を選んで購入する人が多いのではないのでしょうか？
まずは、一人暮らしの時に必要な物って、最初に浮かぶのがベッドとリビングテーブルぐらいじゃないですか？食器棚なんて備え付けであるぐらいか、洗ったまま置いておいて使うので十分だし、電子レンジは冷蔵庫の上だったり、洋服もクローゼットがあってプラスチックの収納棚あれば服も入れられる。
僕は、学生の時に一人暮ししていた時の家具は、唯一頑張って買った柳宗理のエレファントスツールだけで、それ以外は現在一個も使っていないです。
インテリアショップで働き出してからの一人暮しは椅子などを買っていましたが、少数派だと思います。
この時代は、よっぽど好きじゃない限り割りきって家具を買っても良いのかなと思います。

次は、結婚して二人で住む場合ですが、昔は婚礼家具という市場があり、特に婚礼家具に桐タンスは必須だったそうです。僕が働き出した頃には、この風習はほとんどありませんでしたが、何度か婚礼家具の納品に立ち合ったりしていました。
納品も婚礼仕様があり、トラックに紅白の幕をしていき最初にお嫁さんの実家に出向き家財も一緒に積み込んでから、家具の納品をしていました。
この時に、トラックをバックさせては絶対にダメです。出戻りを連想させるからだそうです。
婚礼家具という言葉は無くなったとしても、結婚時はやっぱり色々入りますよね。
テレビボードとかソファとダイニングセット、ベッドなんかも一通り必要ですよね。
ただ、最初は賃貸などで住む方が多いのでサイズ選びが難しい。
ソファも大きいものが置けないし、ベッドも２台置くスペースが無いかもしれない、ダイニングテーブルもサイズが限られる。
この時は、ダイニングチェアやパーソナルチェア、フロアスタンドなどの照明、ラグマットは奮発して良いものを買っても良いんじゃ無いかなと思います。
それぞれこの先、場所が変わっても使い回せる物です。ダイニングチェアは、定番と呼ばれるようなチェア（セブンチェア 、Yチェア、イームズ、など）やブランドの商品を選んでおけば今後、同じデザインで脚数を増やしたい時にも対応できる可能性が高いです。
パーソナルチェアも、広い場所に引っ越した際に、ソファ横に置いたり、寝室に置いても良い。
フロアスタンドやデスクライトも、使う部屋が変わったとしても使える場所が多分あります。ラグマットも使える。
あと食器とか、アートも。

そして、持ち家を持った時は、家具と呼ばれる物全て好きな物買って良い時だと思います。今まで溜め込んだ家具買いたい気持ちを爆発させる時です。
好きなように買いましょう。
ただ新居を建てる前に想っている家具のサイズはチェックして下さい。戸建てで自由に設計できる人は特に、図面が完成する前に理想の家具の使い方を考えてから設計してください。
よくソファで４人家族全員で座りたかったのにリビングに広さが限られ理想のソファが置けないこと多いです。
家具から決める間取りが、一番住み方の理想を実現できると思います。

(text : Doi)

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