バイヤー平井の“ラグ愛はここから”

ラグが大好きなLayoutの仲間たちに、その“ラグ愛”がどこからやってきたのかをインタビューしていきます。

記念すべき1人目は、ブランドマネージャーの平井。普段の仕事内容からラグにときめいた原体験まで、根ほり葉ほり聞かせてもらいました。

バイヤーってどんなお仕事?

「いろいろありますが、バイイングや品質管理が主な担当です。以前は現地まで買い付けに行っていましたが、今はリモートで現地のラグ屋さんとコンタクトをとって仕入れています。現地の空気や町並みが懐かしくて、早く行けることを心待ちにしています。

そうして連れてきたラグたちを、お店に出す前に健康診断するのも大切な仕事です。1枚1枚、チクチクしていないか、ほつれやゆがみはないか、いくつもチェックポイントをもうけてスタッフ総出で点検しています。

お客さまがせっかくかわいいと思えるラグと出会っても、おうちに連れて帰ったら『あれ、なんだかチクチクする?ほつれてる?』って絶対思ってほしくないんです。お気に入りのラグを眺めているとき、触れているとき、楽しくて心地よい気持ちでいてもらいたいですよね」

そんな平井の前職は歯科助手。まったく違う世界にいた彼女がラグ愛に目覚めたのは、ある番組がきっかけでした。

衝撃的だったラグとの出会い

「まだ歯科助手として働いていたころ、女優の榮倉奈々さんがトルコを周遊するというNHKの番組を見ていたんです。そこでほんのワンシーンだけ登場した、女性たちが織るじゅうたんに衝撃をうけて。じゅうたんの模様も、女性たちの手さばきも、なんて素敵で、おもしろそうなんだろうって。私も織ってみたいという気持ちが止まりませんでした」

最近お気に入りのラグはこちら
どうしてもこの噴水が歯に見えてしまう…

衝撃的なラグとの出会いをへて、気づけば織り機を取り寄せ、絨毯織りの教室へ通う日々がスタート。そのままラグ愛はすくすくと育ち、Layoutへ。

「お店に置いてある織り機は私の私物です。こんなふうに経糸にパイル糸を結び、緯糸を通して、トントンと整えていくんですが、ひとつひとつの手順はかんたんでも、きれいにすばやく織るのはなかなかむずかしいんです」

ときどきスタッフに織り方をレクチャーしています

自分で考える難しさ、楽しさ

今では買い付けから品質管理まで担当し、ラグを伝える側へ。ラグと出会ったころから、どんな変化があったか聞いてみました。

「当時のときめきは忘れられませんが、知識が増えた今もどんどん好きになっています。ラグが作られている場所で出会った人々、気温、匂いを体感して、やっぱりラグって面白い、興味が尽きません!

そして、Layoutでは『どうすればお客様にラグの魅力を伝えられるか』を自分で考える難しさ、楽しさを知りました。遠回りしてでも自分たちで調べてやってみて、自分たちなりの答えを見つけていくのが私たちのスタイルなんです。そういった過程が、他の壁に当たったときに乗り越える力をくれると信じています。

そういえば、先日たまたまテレビを見ていたらなんと私が衝撃を受けた例の番組が再放送されていたんです。あのラグのシーンは今見返してもやっぱり素敵で、『あのころの気持ちを忘れるな』って言われてるような気がします」

あの日、あの番組を見ていなければなかった出会い。しかし思い返してみると、そのラグ愛は必然だったのかもしれません。

「大学時代、『苦手な英語と関係ない言語がいい』という理由で第二外国語としてアラビア語をとっていたんです。学んでいくうちに、アラビア語とイスラム教にはふかいつながりがあると知り、本を読んだり、中東に関する番組をぜんぶ録画したりと専攻ではないのに調べていました。

さらに思いかえしてみると、幼稚園のころ、一番すきだったのがアラジンの絵本だったし、中学生のころは吉村作治先生の番組はかかさず見てたなあと。だから、ずっと昔から中東やイスラム圏の文化に惹かれていたんだと思います。ちなみに、今もらくだグッズをこれでもかというほど集めていて、Layoutで書いているコラムの名前も『らぐとらくだ』です」

らぐとらくだはコチラからhttps://shop.layout.casa/free-note/33555/

平井のバイヤーブログはコチラからhttps://shop.layout.casa/category/ragnotabi/

今までも、これからも

こども時代からのときめきが連れてきてくれたラグの世界。いまはお客様のラグ選びをお手伝いする側として、心がけていることを聞いてみました。

「Layoutのスタッフはラグとお客様をつなぐキューピッドだと思っています。一般的に“いいラグ”には織りの細かさや、素材の品質が関係しますが、Layoutではお客様それぞれの“いいラグ”があると考えています。

そんな暮らしに合っていて、心地よい、見たときにキュンとときめくラグと出会うお手伝いをするのが、Layoutスタッフの役目なんです。

私が歯科助手だったように、他のスタッフもさまざまなバックグラウンドを持っているんですが、共通するのは『お客様にLayoutで買ってよかった』と思ってもらいたい気持ちですね。専門知識も大切ですが、スタッフひとりひとりの“ラグが好き”という想いや、人間力あってのLayoutだと思っています」

誰よりも、お客様とラグの出会いを考える平井。彼女が想うこの先のLayoutの未来についても聞いてみました。

「“ラグから暮らしをデザインするということ”を当たり前にしたいです。インテリアを買いそろえるとき、日本ではソファやテーブルなど、大きな家具から買う方が多いですが、まずラグから選ぶ人がもっといてもいいんじゃないかと。面積の広い床こそ、お部屋の印象を左右しますし、お気に入りのラグとともに暮らす楽しさを知っていただきたいんです。

だからこそ、適正な価格や安定した品質がラグ業界全体の当たり前になることを目指しています。価格や品質があいまいだと、お客様が安心して手に入れられないですよね。『いいラグと出会えた』と10年、20年先も思っていただくために、Layoutは正直でありつづけたいです。そのためにも、まだまだ、もっと頑張って いかないと!」