やまがたさんの暮らしのあしあと Vol.1

連載の記事を描くなんて 
初めてのことなので、 
ちょっとドキドキしながら、第一回をはじめていきます。 

はじめまして。 
やまがたゆか と申します。
Layoutとの関係性は、元職場と元従業員の間柄です。 

かれこれ、5年くらい前に卒業をしましたが、 
それまで約4年間をLayoutと共に歩ませていただきました。 

第一回なので、お話したいことは「Layout」にいた時代のことでしょ? って
思うかもしれませんが、 
勝手ながら以下のテーマからスタートしてみようと思います。 

「辞めたけど、関わりなおす理由ってなに?」

辞めた私がまたちょこちょこと、こうして関わってゆく理由について こうして文字にしながら、その理由を深めていければという、 完全な自己都合の第一回の開始です。 そういう奴だと、元BOSSも知っているので、何が書かれているかどきどきしながら読む最初の相手が 元BOSSというくらいのスリリングを提供したいという悪知恵も働かせながら…。 

Layoutが生まれ、ブランドとして全国各地のあらゆるお店に営業をしていた頃、私は結婚なるものをします。
 結婚とは、不思議なもので、今まで『私のための私の時間』しかなかった時間割に、知らぬ間に『家族のための私の時間』という新しいジャンルが加わっています。
そうして、スーツケース1つ持って自由に飛び回っていた私の独身生活は終わりを告げます。 

「人と暮らす」ことは、実家住まいだったので、これまでもやってきた私でしたが、「家庭を持つ」という事の難解さに戸惑いを覚えました。 
小さい頃は、姉妹の末っ子だったので、億度となく”おままごと”で家庭を持ってきたはずが、 大人になってみると、この”おままごと”ではすまされない何かが必要となりました。 

同棲もせずに始まった結婚生活は、何をもって「家族」というのかが掴めずに、共にいる時間の長さなのか?一緒にご飯を食べる事なのか?はたまた、一緒の家に帰る事なのかと、7歳年の離れた旦那さんの顔を見ては、「いっそのこと、結婚=これをせよ!」とどこかに書いてあったらどんだけ楽んだよ!と、ちょっとしたため息をつく始末。そんな時に、ふと私の頭にふわりと降りてきたのは、 

「それは理想か。」 

というキーワード。 

じぶんの生活を見直さねばならない境地に立たされた時、 
Layoutの激務とは全くの無関係で、少し体調を崩していた私は、思い切って自分の理想の生き方を考えるべく、1ヶ月の休息にはりました。

誰とどんな風に、どんな時間を過ごしたいか。 

はからずして、じぶんの結婚式でもこの問いの答えを得ることになるのですが、 これはまた別の機会にお話しさせていただきます。 

お手本になった理想は、「僕のとてもわがままな奥さん /著:銀色夏生」の本。
とてもつもなく、わがままな奥さんと言いなりになりつつも優しい旦那さんの笑いと愛情がたっぷり込められた本。 

たとえ、行動や言動がわがままで、日常の8割に刺激を求めていたとしても、 残りの2割は、いつも変わらずに、そこにいて欲しい人がいて、それが家族(旦那さん)でいてほしいということ。 
大事な2割は、時間の共有ではなく、心を共有できている状態で、 一緒の時間を過ごしていたい。という理想にたどり着いたのです。 

それならば、まずは『変わることのない2割の安心』をしっかり築こうじゃないか! と心した私は、それまでの生活の9割ちかくを占めていたLayoutとの距離を置き、100%を家族に充てることを選んだのでした。 

そうして、家族時間に振り切った私が結果的に求めた理想は、 6割を刺激的なしごとに・1割を自分のために・3割を家族のために。
そのバランスを取りながら成長していける生き方でした。 

その後、6割の刺激なしごとに何を選んだのかも、また別のエピソードできっと出てくると思うので、そろそろ、なぜ、辞めた後にLayoutに関わってゆく事になったのを考えていきます。

やはり、大きいのは STAYHOME期間。家族との時間をたっぷりと取りながらも、常に社会や世の中に、アウトプットしていたい。というのを、明確に感じたことが理由かもしれません。

後に話すであろう、新しくジョインした会社も、いつか「在宅で、家の中から、心地よく自分のペースで仕事ができれば」という理想を元に入社した場所でもありました。
このオンラインWORKが急加速したタイミングで、今もなお、古巣のように感じているLayoutに、オンラインという形で関わらせ頂くことは、思い描いた理想に一歩近づけることでもあり、一周回って、なんと幸せで、可能性に溢れているんだろう。と、シンプルに感じています。 

「それは理想か。」 

理想的な生き方や働き方のために、職を変えたり、関わり方を変えることは、私にとってはとてもポジティブなことでした。 
ただし、その理想の背後には、
”それをする自分を、今よりも好きになれるか?”
”こころから自分が好きだと言えるサービス・商品・人と共に成せているか?” 
”それは誰かを不幸にしたり、悲しい想いにさせてないか?”
 この3つの問いをとても大切にしています。 

第一回目の最後になりますが、 

私が、辞めたけど、関わりなおす理由とは、当時は自力で得ることのできなかった「理想」を今、ちょっとずつ叶える力であったり、機会であったり、ご縁であったりを与えてもらえていて、貢献をしたいし、自分も成長したい。そんな思いからのようです。

かっこいい大義でも野望でもなく、変わらずにある理想にちょっとだけ前進する。 
そうやって、今日も明日も、少しずつ理想の大人になっている気がします。 

第二回もゆるゆると書かせていただきますが、どうぞ宜しくお願いします。 


やまがたゆか

テキスタイルデザイナーを経て、絨毯・ラグの企画営業デザインを担い、今は空間デザインをメインにした、アートディレクターをしています。  職場ではデザイナーのマネージメントもしごとの一つ。  物書きの名前は「やまがたゆか」で連載を開始。   プライベートはゆるゆると愛犬とごくごく普通の旦那と暮らしています。  銀色夏生さんの本が好き。