暮らしとわたし Vol.6

やっていてよかったこと、こじらせた職業病 

先日、新しいスタッフさんが入りました。 

以前のお仕事との違いなんかをいろいろお話ししていたのですが、その時にハッとしたことがありました。 

ここに来るお客様はみんな幸せなプラスな雰囲気をまとっていらっしゃる、と。 
当たり前のように思っていました。 

たしかにそうです。 

仕事によっては、対応する人の感情がマイナススタート、なんて普通にあります。 

毎日働く中で、当たり前だけど大事なことを改めて気付かせてもらいました。 

幸せな仕事

わたしたちの仕事は、幸せな暮らしをこれからしたいと思っている人たちのお手伝いだ、ということです。 

新築して、家具は全て新しいものに、何年も使ってそろそろ買いかえようと思っている、という前向きな気持ちで来店されます。 

そして、お客様が満足されたり、驚いていただけるようなご提案をして、納品し、暮らし始めるお手伝いをわたしは、させてもらってるな、とそれを直接感じられるのは幸せな仕事だなと思いました。 

すべてのお客様のおうちにお伺いできるわけではないので、お客様が納品した家具やインテリアの様子を写真で見せてくれるのは、とても嬉しいです。 

立ち会いできた場合は、嬉しさも倍です。 

それを喜んでいただいて、“ありがとう”と言っていただけて、“こちらこそ!”とお互いに感謝ができる、それがインテリアの仕事をやっていて良かったなと思ういちばんの瞬間です。 

やりがい

インテリアに携わって10年超えると、友だちにも相談されることが増えました。 

ちょうど、新築したり、マンション購入したりする年代、ということもあります。 

相談してくれて、アドバイスして、遊びに行った時にそのインテリアが素敵になっていると、こっちまで嬉しくなります。 

お客様でも仲良くさせてもらって、本当に細かいところまで家具以外のインテリアでもご相談いただくととても嬉しいです。 

お客様への提案はもちろんですが、モデルルームやオープンハウスのインテリアディスプレイの仕事は面白いです。 

家具はもちろん、カーテンや照明、雑貨ディスプレイが楽しいです。 

出来上がるまでは、ちょっときついなぁと思うこともありますが、完成した時の感動は毎回たまらなく好きです。 

ハウスメーカーの営業さんやお客様からお褒めの言葉をいただくと、あぁインテリアの仕事をしていてよかったなと改めて感じる瞬間でもあります。 

職業病

ただ、インテリアの仕事も長くなってくると、職業病?みたいなもので、カフェやホテル、美容室まで自分の行く場所行く場所のインテリアでなんとなくそのお店を判断してしまうところがあります。 

例えば、カフェに行って、デザイナーズもののチェアのリプロダクトだと気付くと、ちょっとがっかりしてしまう。 

気付かなければ、もしかしたらがっかりすることもなかったのに…という感じです。 

ただ、やっぱりインテリアをしっかりこだわっているお店って、だいたいいいお店が多いです。 

こだわってなくても、なんというか、お店の雰囲気があればいい、というのもあります。 

引っ越しを多くしているせいで、毎回美容室を選ぶのにひと苦労するのですが、ここでもインテリア重視でまず選びます。 

だから、すごく狭まります。 

選ぶのが大変です。 

でも、やっぱりいいなと思うインテリアの美容室は、腕も確かなことが多いような気がします。わたしだけかもしれませんが… 

だから、ちょっと面倒臭い大人になりつつあるなと最近おもいます。 

古い言葉になるのかもしれませんが、こじらせている!と自分でもしっかり自覚があります。 

インテリアの仕事をすることで、普段の暮らしが少しこじらせている。まぁ、これも仕方のないことなのかもしれません。 

でもおかげさまで(?!)腕もインテリアも素敵な美容室にも出会えて、おいしい食堂やカフェにも出会えて幸せな暮らしをさせてもらってるので、インテリアを職業にできたことには感謝です。 

これからもインテリアの素敵ないろんな場所を発掘していきたいと思います。 

(text : Shimazaki)


SHIMAZAKI AYAKO

模様替えがすきで、自分の部屋をしょっちゅうかえていたそんな幼少期を過ぎ、気づけばインテリアを仕事にして12年経ちました。タイプの違うインテリアショップ2店舗の店長をしながら、最近はEC事業にも手を出し始めた好奇心のかたまりのような性格です。集中力は高いけど持続性がかなり低めなのでブログを書くこと、こっそり心配しています。