暮らしとわたし Vol.21

「誰でもプロ写真家になれる展覧会へ気の合う人たちと行ってきた」

イサム・ノグチ発見の道、とても気になっていたので先日行ってきました。

本当に久しぶりに会う人たちと。

気づけば2年くらいあってなかったかも、そんなことも最近増えましたね。

ただ、会えばすぐ話し出す、そんな気心知れた人たちとの時間はあっという間でした。
いつも何かしらハプニングがある人たちで(わたしも含む)聞いていて面白くて楽しくて。

やっぱり“会うこと”って大事だなと思ってしまいます。

話も尽きないし、興味のあることも似ているから、イサム・ノグチの展覧会も揃って「行きたい!」となり、宣言の出てない合間みたいな隙間に行ってきました。

上野にある東京都美術館は、考えてみると初めて入館しました。周りにもいろんな美術館やら建物があって、入ったことがあったのだけど、こんなに目立つ大きな球があるのに、なぜ初めてだったのか疑問に思うくらい印象的な美術館でした。

イサム・ノグチの製作してきたものたちが庭園からも大集合で見応えはもちろんのこと、魅せ方が素敵すぎて、東京都美術館のクオリティの高さを見せてもらった!という感じでした。

特に写真を撮った時の感動が、嘘でしょ?!こんなに素敵に映ってくれるの?!と、自分の写真の腕が上がったように錯覚してしまうくらいの光の調整加減が衝撃的に美しかったです。

どのように伝えるか、どの角度、どの場所に、どんな文字を添えるか、魅せ方には考えることが山のようにあるとは思うのだけど、どれもこれもが光の当たり方ありきで1番美しく優雅で想いが伝わるように展示されていて、この展覧会に来てよかった〜!と思いました。

ガラス越しに撮ったとは思えない写真うつりになったのが、イサム・ノグチが製作したカップ。この佇まいがわたしの好みドンピシャで、もう販売していないらしいことが残念すぎるカップでした。土の感じに、色合いも全てがタイプ。最近陶芸をこっそり始めたので、上達したあかつきには、作ってみようかなとこっそり企んでおります。

イサム・ノグチといえば、インテリアの仕事をしていることもあって、わたしの中では照明のイメージばかりが先行していたのですが、今回彫刻にやられました。

金属で作られるものも、石の声を聴きながら作るものも、庭園にある素晴らしいもの(写真が撮れず心に刻みました)も、よくわからないのだけど、ずっとずっとそばにいたくなるような彫刻たちで、自分の家にもそんな彫刻があればいつも自分の立ち位置にたちかえられるようなそんな気がするものばかりで、心を動かされました。むしろ動きたくない?不思議な、1日中いられる場所でした。

東京都美術館での開催だからこその展示だったと思わずにはいられないことばかりで、また機会が巡ってきた時には行きたい場所になりました。サカナクションの山口さんの音楽を聴きながら巡る展覧会、耳からも想像が膨らんでさらに素敵な空間が生まれました。

ただひとつ思うのは、解説セットが良かった〜!ということかな。
だから、ほんとうなら2回来たかったと思っていました。結局タイミングが難しくて1回で断念してしまったのだけど。

気の合う人たちとの展覧会めぐり。

みている時はそれぞれバラバラで、一緒に来ている意味があるのかないのか、だけど、見終わったあとの共感が、たまらなく好きで、やっぱり1人より断然楽しくて面白い。
見え方も全然違ったりして、好きなものとか気になるものとか実は!という発見があったり。

自分ひとりで感じられることより面白さが倍以上になる展覧会になるには、気の合う人たちと行くに限りますね。

ちなみに、わたしは「この展覧会よかったなぁ!」と思った時に必ず購入するようにしているものがあります。

それは、展覧会についての図録。

より深く知りたいことがたくさんでてきて、イサム・ノグチにどんどん興味が増す展覧会でしたので、今回はもちろん購入しました。

図録にあわせて陶芸で作ったブックエンドを飾ってみました。なかなか相性が良くて気に入っています。

(text : Shimazaki)


SHIMAZAKI AYAKO

模様替えがすきで、自分の部屋をしょっちゅうかえていたそんな幼少期を過ぎ、気づけばインテリアを仕事にして12年経ちました。タイプの違うインテリアショップ2店舗の店長をしながら、最近はEC事業にも手を出し始めた好奇心のかたまりのような性格です。集中力は高いけど持続性がかなり低めなのでブログを書くこと、こっそり心配しています。