暮らしとわたし Vol.10

わたしの仕事のひとつに、モデルハウスのスタイリングがあります。 

年に2~3回、立て続けにある場合もあります。いまがちょうどそのタイミングです。 

本日は、納品を終えたモデルハウスの紹介をしたいと思います。 

先月から小さいもの(リビング・ダイニングのみ)だったり、いろんなパターンがある中、今回は1棟全体のご依頼でした。
お店のディスプレイの感じを気に入っていただいてのディスプレイ提案だったので、とてもご提案しやすい案件でした。 

わたしたちのお店の雰囲気をモデルハウスにだしてほしい、グリーンをうまく取り入れてほしい、大きくその2つのご要望で作成しました。 

家具提案、雑貨ディスプレイ提案を二手にわかれて作成します。 

先に家具の提案が決定後に、雑貨ディスプレイ提案となります。 

図面をみて、家具提案をみて、何度もスタイリングをしますが、1棟1棟会社ごとのこだわりや、作りがあって、毎回見ること自体も楽しみです。
だからこそ思うのは、たくさんのモデルハウスをのぞいてみると楽しいし、わくわくするし、どんな家を作ってくれるのか、イメージがとても湧きやすくなるのではないかと思います。 

場所は、とても人通りの多い人気エリアの角で立地もよく、たくさんの人がきっとご覧になるだろうと思うとさらに気合が入りました。 

ワークスペース

こだわりのポイントとして、ワークスペースの充実がありました。 

つくりつけのデスクに、壁面収納というタイプが2か所あり、使う人をイメージして雰囲気を作りました。 

ガレージが見える部屋はガレージにあるお気に入りの車を眺めながらデスクワークができるように男性らしく、ブラックを基調としたインテリアと、あたたかな日差しが入る明るい部屋は女性らしくふんわりと明るいホワイトをイメージしたインテリアにしました。 

写真だと少しわかりづらいかもしれませんが… 

同じような作りでもイメージカラーを決めるだけでガラッと変わります。
これもインテリアの面白いところです。 

ガレージ

ガレージに少し落ち着ける場所をイメージできるように、ムーミンバレーパークでもおなじみのエコファンチェアで寛げる場所に。 

こだわりだすと止まらないガレージは、これからどんどん楽しい空間になるよ!とイメージできることを心がけました。 

まだ車が到着していなかったので、車とセットではありませんが、車があればさらに想像が膨らむ空間になります。 

1番お客様がよくご覧になる場所、リビング・ダイニングがその家の印象を決めます。 

だからこそ、素敵にみえるようにディスプレイをして、空間の居心地がよくなるように心がけました。

リビング

リビングには、リビングテーブルと合うように、アクセントは黒を入れることを意識し、ナチュラル・カジュアルだけではないカッコ良さを大事にしました。
ソファに座って寛いで、クッションを抱えながらテレビを観たりコーヒーを飲みながら本を読んだり…イメージができるリビングにしました。 

ダイニング

ダイニングは、家の雰囲気を意識しかつ少し華やかに見えるようにだけど特別ではない日をイメージしました。4人家族でみんながYチェアに座りながら団らんの時間を過ごせる場所になるように、いらっしゃったお客様が素敵!と同時に自分の家族で同じイメージが持てることを意識ました。 

イメージを膨らませるということは、すごく難しいことのように思います。 

家具のない空っぽの家や、とりあえずの家具しかないモデルハウスでは、自分たちの暮らしをイメージすることはとても難しいです。現実的すぎても、なんだかな…と思ってしまいます。だからこそ、モデルハウスでは、お客様自身の家族で暮らすイメージがもてる、プラス少し憧れや理想が作れると思えるものを目指しています。 

わたし自身デスクランプひとつにしても、家のイメージに白が合うのかそれともグレーが合うのかと結構悩むタイプです。2日かけて考えて、やっと決めるということも割とあります。
お客様とお話していても、あれ?これは同じイメージを描けていない気がする…と思った時にはそそくさと紙とペンを持ってきて、これであっていますか?とよく図に書いてみせることもあります。 

だからこそ、モデルハウスでのお話や家を建てるとなった時に、あのモデルハウスの雰囲気を自分の家で表現できるようにしたい、と伝えてもらえるような、そのイメージを描くことの助けになれればいいなと思いながら毎回コンセプトに合わせた提案ができるように心がけています。 

みなさんも、モデルハウスに行った際には、家具やディスプレイにも注目してみてください。
そうすると、インテリアをどれだけ大事に思っているかハウスメーカーさんの違いが一目瞭然でわかってきます。
快適な素晴らしい毎日が暮らせる家作り、できるといいですね。 

(text : Shimazaki)


SHIMAZAKI AYAKO

模様替えがすきで、自分の部屋をしょっちゅうかえていたそんな幼少期を過ぎ、気づけばインテリアを仕事にして12年経ちました。タイプの違うインテリアショップ2店舗の店長をしながら、最近はEC事業にも手を出し始めた好奇心のかたまりのような性格です。集中力は高いけど持続性がかなり低めなのでブログを書くこと、こっそり心配しています。