株式会社 FAH 末好宏紀の連載ブログ19
19回目。
今回からブログのスタイルを変え、写真と文字で書いていこうと思います。
【空間を捉えろ。】
とある建売兼モデルハウスの写真とともに。
とてもシンプルでセンスのいい住宅のインテリアコーディネートの依頼をいただきました。
『おしゃれでかつ、癖を出しすぎない。 あくまで、主役は家。』
モデルハウスでは、毎回これを考えてコーディネートをします。
同時に、自分達の会社のコーディネートコンセプト。
『空間を、捉えろ。』
写真付きブログの初回なので、そのあたりについて書いてみようと思います。
そもそも、『空間を捉える』とは。
当たり前の事なのですが、、、
空間のサイズ。
空間の色。
空間の目的。
この当たり前の3つを間違わなければ大きく失敗することはないと思ってます。
空間のサイズ
まず、サイズ。
これは、本当に基本です。
ただ、多くの人が失敗してます。
最初に、『空間に入る』ことと、『空間にちょうど良い』は全く違う。
ここで一つ。質問です。
Q 一般の家での、導線は何センチあれば良いかわかりますか?
これが分からない方は、おそらく、勘でサイズを決めることになります。
そんなことを気にしないでよい広い家だから大丈夫。
確かに、広い空間なら大きすぎて入らないことはないでしょう。
しかし、広い空間ではサイズが小さすぎるという失敗も実は多いです。
『ちょうど良い』は、大きすぎはもちろん、小さすぎもNGなのです。
Qの答えです。
一般家庭では、60-70センチ。
広い空間では、100-120センチ。
※ただし、大きな空間では総合的なバランスによる。
こんな感じでしょうか。
導線のほかに、椅子をひくスペース。通路ではないけど、人が通れる幅。
そもそも、空間に入れるまでの搬入経路。などなど。
実は、空間(家)のサイズで家具のサイズは決まっているんです。
大きいソファが欲しい。
でも、『ちょうど良いサイズ』は、決まっているのです。
空間の色
次に、空間の色。
空間には、使われている色があります。
真っ白な色な空間もあれば、カラフルな空間もあります。
色は、空間の印象決める力があります。
色が空間を作ってしまうといっても過言では気がします。
空間の色と、そこに入るモノの色の調和はとても大事だと思っています。
ここで大事なのは、気に入った家具と空間のイメージに合う家具は違う事がある。と、いうことです。
単体でかっこいいソファ=部屋に合う
とは限らない。
多くの人は、家具を買い慣れてません。
最初は、部屋全体のことを考えていても、気付いたら、目の前のソファが好きか嫌いかを考えるようになりがちです。
モノを選ぶとき、俯瞰して見ることができるようになるには、ある程度の経験がいると思っています。
一人暮らしのときは、一人の感覚=統一感
に、なる事が多いので大丈夫な事が多いのですが、夫婦や家族で買うときは、起こりがちです。
ダイニングは奥さん。
リビングは、旦那さん。
などの線引きをするときは、部屋の統一感を忘れてしまうことがあるので、 要注意です。
お互い好きなモノを選ぶことが一番の目的である場合は、それもOKだと思います。
あくまで、空間全体の統一感を出す場合です。
統一された空間を作りたいは、共通の色(雰囲気)をお忘れなく。
空間の目的
最後に、空間の目的。
これは、とてもシンプルな話で、この空間で『どう過ごすか』をお忘れなく。
ソファで横になりたい。なら、横になれるソファ。
ダイニングテーブルで、ゆっくりお茶をしたい。なら、座り心地の良い椅子。
の、ように、目的と家具は、リンクしてます。
モノを選ぶときは、自分がその空間でそのモノを使ってるシーンをイメージしていただけばと思います。
特に家具は、服と違って毎日見て、使います。
失敗しない為に、
空間のサイズ。
空間の色。
空間の目的。
この3つを。頭の片隅に置いておいていただけば幸いで
(text : SUEYOSHI)
SUEYOSHI HIROKI
株式会社 FAH 代表取締役
1985年広島生まれ 京都育ち 1年だけカナダ暮らし。
20歳のときに入ったインテリアショップに衝撃を受けインテリアの仕事で生きていくと決意。23歳から35歳まで、広島のインテリアショップに勤務。自分のごだわりではなく、依頼者の理想を暮らしやインテリアを具体化する『カメレオンコーディネーター』を目指し日々を過ごす。
2020年 株式会社 FAH 設立。
個人宅。モデルハウス・ルーム。店舗(ホテル・飲食店等)商品開発などインテリアに関わる事を楽しくするために日々挑戦中。