あそぶ、はたらく Vol.2

「経営者 まえさと Vol.2 ぼくが今やるべきこと」

タブリーズ 世界最古のバザール

今やるべきこと

小売店で営業自粛が続くと当然売上はゼロになるのでお金は入ってこないことになる。

こんなとき経営者がやるべきことは資金を調達&プールすることだよね。

資金があれば例え売上がなくとも雇用は継続できるし会社も存続させることができる、

そしてこの状況の終息に備えた投資もできる。

現状を守るためだけではなく近い将来を乏しい想像力でイメージすることもしなければいけないのよね。(つらい…)

もちろん新型コロナウイルス終息後の世界が新型コロナウイルス以前の世界には戻らないということも念頭に入れて考えることも必要だよね。

ただ、メディアの「変わる、変わる詐欺」に踊らされないようにしないといけない。

「変わらないこと」だってたくさんあるのだから。

ちょっとリアルな…

こちらはあまり具体的には書けないんだけど(笑)

仮に今回のコロナ対策の融資制度申請を検討するとしたら下の3つかな。

・商工中金

・保証協会(金融機関経由)

・政府系金融機関

一般的なのは保証協会で、融資する金融機関経由で申し込むのだけどその名の通り借主の保証をしてくれる組織。

個人でいうところの「保証人」と考えるとわかりやすいかな。

で、保証割合がなんと100%!(制度によっては80%とかもあったかな)

つまり融資する金融機関のリスクはゼロ!でも金融機関は借主からちゃっかり利息受け取るんだよね(笑) 

商取引なのにゼロリスクで利益上げるなんて、今どきなんて美味しいんだい金融機関さん!

(もちろんゼロリスクとはいえ、事務作業にかかるコストは金融機関さんが負担しています)

今回は借主が無利息で借入できる制度もあるのだけれど、その場合でも国若しくは地方自治体からちゃんと金融機関に利息相当額が支払われます。

まぁ、金融機関にリスクを取らせると実行までのスピード感が出なくなるという都合があるからね、目的は迅速な融資実行だし。

そうだとしても…そりゃ、とにかく保証協会使わせたくなる理由もわかるよ!

でも、誤解してはいけないのは保証協会を使うことで借りる側もメリットがあるということ。これ大事です!!

政府系金融機関に行ってみた

政府系金融機関には新型コロナウイルスに係る融資制度の実施が決まってから結構早め(4月上旬)に相談に行ったのだけれど

整理券をもらってから90分待ち、ロビーには人が溢れていてまさに「密」という感じ。

コロナ打開のために来たのにまさかの「密」とは…。

このあたりはアナウンスなどをして改善できそうな気がするのだけど、そこまでの余裕がないのか、相談者の回転を速くするということに重点を置かなければならないからなのかな。

きっとなにかしらの事情があるんだよね。(残念なことに渋谷支店では職員に感染者でちゃったけど)

僕は、ロビーに長くいるのは嫌だったので、次の人が呼ばれるまでの時間を計って、おおよその待ち時間を計算し外に出る。

今回の融資に関してはとにかく各担当者が親身に耳を傾けてくれるので今までのイメージがどこかへ飛んでいきましたよ日〇〇〇〇融〇庫さん!

相談を受けてくれた方の目は真っ赤、疲労感が滲み出ているなかでワガママな経営者の話を穏やかに、共感しながら聞いてくれる。

もう、使命感だけで踏ん張っている感じで「明日にでも融資を」と言われるのがとにかく辛いとこぼしていた。

でも、本当に明日に資金がないと終わるってあるんだよね、その危機感はやっぱり経験したことのない人にはわからない。

「もっと早くから!」と思うかもしれないのだけど、当事者にはギリギリなんだよ。

ギリギリまで希望をもっている(もっていたい、逃げたくない)んだよね。

だからそれを失ったときに堪えられなくなる人もいる。このあたりのギリギリ感はリアルに書きたくない気分(笑)

今回融資の申請をしてから担当者さんから電話があったのは2回。

そして2回とも夜の8時半~9時という今まではあり得ない(当たり前だけど)時間帯。

電話口でも「平身低頭」。

「ご連絡が遅くなり申し訳ありません」、「こんな時にお待たせしてしまって」、「実行の時期も込み合っていて…すみません」と申し訳なさそうに疲れた声で言ってくれる。

たぶん申込者の置かれた現状を考えてのことだと思うんだけど、「そんな謝らないでください」と何度も口から出かかった。

どう考えても精一杯頑張ってくれている人に文句なんて言わない「感謝の気持ちと、体調に気を付けてね」とだけ伝えた。

現場のきもち

医療にせよ、インフラ関連にせよ、コロナ対策に係わる人にせよ現場の人は本当に頑張ってくれているんだ、テレビのなかの現場を知らない「にわか専門家」の話よりも現場の人の声を「現場のきもち」をたくさん聞きたい。
もっとも現場の人たちは忙しくてそんな暇はないだろうけど…。

因縁の相手

冒頭にもちょこっと書きましたが、実はこの政府系金融機関さんは設立当時にも融資申込をしていて、その時の担当者(あまり経験のなさそうな若い女性)のイメージがすごく悪かったんだよね。

それなりの資料を持って行ったにもかかわらず「下ブレしたらどうするんですか?」を連発。

あまりにも気になったので途中から数えたら「下ブレ…」を24回も言われていた。

僕の説明もほとんど理解しようとしないで「下ブレ…」を言うタイミングだけを計っている感じ。下ブレするために頑張る経営者なんていないし、ある程度の下ブレを織り込んで事業計画を作るのは当たり前のことなのに…。

この政府系金融機関は担当者次第というウワサは聞いていたんだけど面談の途中でハズレを引いたことを実感した。

審査結果は台湾に出張したときに電話で知らされて、まさかの「ゼロ回答!」あまりにもビックリしたので「上司に変わって」と言ったのだけれど、その時の彼女のセリフが「代わっても結果は変わりませんよ」だって。

後日上司の方(この人はまとも)と面談し、数か月後に「上ブレ」した営業実績を持っていきギャフンと言わせたのは当然のこと。

経営という実態を経験することなく現場に出された彼女も気の毒とは思うけど、彼女が担当になった申込者は本当に気の毒だよね。

「知識だけをもった頭デッカチさんは一般の企業にもいるけど、そういう人に限ってプライド高いから困るし、本当に疲れる。」
というわけで、立ち上げ当初は屈辱にまみれることもあるというおまけの話しでした。

借りたらいつか返せばいい

「借金なんて!返せなくなったら…」という方もいる。それはそれで悪くない考え方だと思うんだよね。

でも、今の金利水準で借金を返せない状況になるのであれば、借りても借りなくても近い将来立ち行かなくなるということ。

僕は会社というのは継続する、雇用を守るということが使命だと思っているので、キャッシュを確保するということに対しては何ら躊躇することはない。

すごくザックリ言うと、大切なのは金利以上の利回りを事業で獲得するということだと思うんだよね。

そのためにも毎月ギリギリの資金繰りで時間を取られるくらいなら、一定のキャッシュを確保して経営者が本来すべき利益獲得に集中した方がいいんじゃないかなと思う。
はじめから潤沢な資金を持っているならともかく、手持ちの資金だけで事業を安定させる、大きくするには今の世の中のスピードは速すぎるよね。

これは、あくまでも私見です。

お金に名前は書いていない

やっぱりというか、当然というか、この無金利融資は本業以外の投資に使われているっぽいよね。
資金用途が指定され、見積もり・施工・支払い・事後報告までしないでいい資金だから上手くやれちゃうんだよね。
無金利であれば元本割れしないかぎり損でないし、このタイミングであれば損は出にくいからさ。

次回はどうしよう。