こんにちは。小松です。

Rug is goodの順番がやってくると今回はどのラグの紹介をしよう、、と
沢山の中から1枚を選ぶのに迷うのですが、今回はご紹介したいラグがありすぎたので
連続して投稿していこうと思います！見せたがりですみません。

今回は永遠のあこがれ、タブリーズのご紹介を。
ペルシャンラグって少しハードルが高く感じている方も多いのかな、と思います。
かくいう私もその一人でした。入社するまでは。
ですが、お客様のお家にお迎えいただいた沢山の写真を拝見するうちに
ハードルが高いといって選択肢から外すのではなく、モノの価値をちゃんと知った上で
選択肢の1つにしていくことの重要性を感じていきました。
基本的なことを言います。だって、ラグはずっと使っていくものですもの。

前説が長くなりましたが、今回光を当てたいラグはこの1枚
中央にメダリオンのあるマヒ柄はよく見かけますが、この総柄は少し珍しいデザイン
ため息がでるほど本当に素敵

マヒとは
この柄を「マヒ」と呼ぶのはタブリーズ特有の呼び方で、元のデザインは「ヘラティ」と言います。
アフガニスタンのヘラートという町のあたりにルーツがあると言われており、そこからデザインが広がり、各地、各部族で特徴のある変化をしている面白いデザインです。
中央に花、周りに4枚の葉を模したパターンで、そのアカンサスの葉っぱの部分がタブリーズに渡った時に魚のように見えたことからペルシャ語の「マヒ」と言われるようになったのです。

話を戻します。

そしてなんといっても素敵なのはボーダ部分が柔らかいサーモンピンク色。
ベースは白に近いベージュカラー。えもいわれぬ存在感は言葉では言い表せぬほど。
って、それではこのコーナーの意味が無くなるので語彙力のない頭で考えますね。

エレガントでいてチャーミング、ところどころで織られているシルクの糸が
見る角度や照明によって「キラッ」っと光り、高級な宝石を隠し持った秘密めいた品の良さもうかがえます。
ボーダー部分が装飾を施したアンティークの額縁のようにも見えるので
ダイニングテーブルやローテーブルを置くと額縁からテーブルが飛び出す3Dアートのようにも見えて少し不思議な感覚になりそう。

ウイリアム・モリスも納得

ボーダー部分は渦を巻いたツルのようなデザイン。ツタは「終わりのない」「永遠」をイメージしているとか。このデザインがシルクロードを渡って日本ではおなじみのあの唐草模様となり風呂敷として市民に親しまれていくのですが、遠いイギリスではあの偉大な芸術家・ウイリアム・モリスにも影響を及ぼしたとも言われています。モリスのデザインにはツタや葉っぱが絡まる構図が多いのでなんとなく納得。
そう考えると、モリスの壁紙やカーテンにこちらのラグをコーディネートするのも素敵～～なんて思ってしまいます。
どのテキスタイルのデザインに合いそうですね。

あら、不思議

総柄の部分を見ていると、、、目の錯覚で円が重なっているようにも見えます。
ピンと張りつめた静かな水面に風で飛ばされたアカンサスの葉が落ち、水面に波紋が広がっていくようにも見えます。なんとも不思議。
このデザイン同様に一定のリズムを刻みながらも変化を遂げているようでいるけれど
ペルシャンラグの普偏的な美しいデザインがいつの時代も人々を魅了するんですね。

昔は高価なものは、吟味に吟味を重ねて背伸びをしてでも欲しいと思って手に入れていました。
10年後にも大事にできるかを考えて、長く「良い」とされているものはやっぱり高価なモノが多く、悩みに悩んで自分をどうにか納得させて手に入れていました。そして文字通りに本当に大事に扱い、現在は手放して無いとしても「手に入れたあの時」を今でもすぐに思い出せる。その後、ファストファッションの流れに乗っかった時代もありましたが、今改めて思うことは、あの時に悩んで悩んで手に入れたモノや考えが今の私を満たしてくれる時があります。普段は気にしていないけれど、ふとした時に「やっぱり、このデザインは何十年たっても飽きることはない」といまだに思えるからです。

こちらのマヒ柄は流行りなどとは無縁で5年後、10年後、、、30年後の自分や家族と共に
優しい時間を過ごしてくれそうだと自信をもっておススメできます。

是非、この「ローマの休日」のオードリーヘップバーンのような気品と美しさとチャーミングさを兼ねそろえたタブリーズラグをご覧になりうっとりとした時間を過ごしにお店に遊びにきてください。

（Text：Komatsu）

№90311
206×156
￥814,000（税込）
ペルシャンラグ
タブリーズ