今思ってるインテリアのこと Vol.15

家具で使用される仕上げ素材のこと。 

ソファなら、ファブリックにするかレザーにするかで悩む方が多いと思います。どちらが、良いとか悪いとかではなく、それぞれの特徴さえ分かれば、どちらが自分に合っているのかで選ぶのが良いのではないでしょうか。

それぞれの家具に使用される素材を、販売してきた経験を基に書いていきます。 

ファブリック 

冒頭でも触れましたが、大きく分けてファブリックとレザーを使っていることが多いと思います。最近はファブリックを選ぶ方が多い印象です。 

ファブリックの最大の特徴は、選べる素材の種類が多くカラーバリエーションも豊富なのが 良いと思います。
カジュアルな印象にもなります。またカバーリング方式で、ファブリック交換もご自宅で可能なので夏は、リネン素材のもの、冬はウール素材のものなど季節に応じて着せ替える事ができます。

部屋のイメージを変えたいときにもカバー交換で、ガラッと変化します。ドライクリーニングや素材によっては手洗い出来るものもあります。
カバーは大きいので、手洗いが苦にならない人ならいいですがクリーニング店に出して洗濯するのが良いかなと思います。

カバーリングのソファを購入する際の注意点ですが、ソファ自体が廃番になってもカバーだけ製作可能か確認をした方が良いです。
家具メーカーによっては、廃番になったら製作不可能というところもあるそうです。国産のメーカーなら大体は型紙を保存しており、よほどの事が無い限り製作してもらえます。
また、選んだ張地も家具メーカー都合や張地供給先の都合で無くなることが多いです。
カバー交換する人は、前の張地が残っていても張地を変える方が、大多数なのでこれは心配しなくても良いと思います。 

レザー 

高級感を出すにはレザーが適しています。
また他の革製品と同様に、使い込むことにより経年変化、アジが出てきて体に馴染んできて使っていくほどに雰囲気が良くなります。
埃なども付着しにくくて表面の埃をとれば簡単に掃除できます。

気温が低いときに座ると、確かに最初はひんやりとしていますが、座っていると体温が伝わるので暖かく感じられるようになります。
高価格帯のブランドになるとレザーにもランクがあり、ランクが上のレザーになると本当に肌触りが良くて座ると体に吸い付いてくる気持ちの良さがあります。ただ傷がつきやすいので、傷が気になる人は避けた方が良いです。

天然の素材なので、定期的なメンテナンスは必須です。接客をしているとレザーは何もメンテナンスしなくてもずっと使えると勘違いしている人がいますが間違いで、レザー専用のクリーナーとプロテクションクリームでメンテナンスしてください。
クリーナーとプロテクションクリームの話をするときは、スキンケアの話をすると女性には分かってもらえます。 

水を溢しても大丈夫と思っている人も多いですが、耐水性があるわけでは無いので水の強いこともないです、仕上げ方によってはシミになってしまうものも多いので注意が必要です。 

選べる種類が多い方がよく、カジュアルな感じでカバーリング式でクリーニングや張り替えを簡単にしたい人にはファブリック。
高級感を出して、使っていくごと良くなってく質感が好みな人は、レザーが良いと思います。 

2019年に完成した谷口吉郎・吉生記念金沢建築館の紅葉 
 最近買った椅子 

(text : Doi)


DOI KOUHEI

富山県出身石川県金沢市在住 40歳 
家具に興味を持ってから、インテリア関係の仕事に就きたいと思い金沢のインテリア専門学校へ、店舗内装デザイン会社の後、23歳ぐらいからインテリアショップ勤務。
現在も、金沢市内のインテリアショップで販売、法人営業、家具プラン作成たまに配送と何でもこなす。
趣味は、太らずにお酒を飲みたいための適度なランニングと包丁で野菜を切るのが楽しいので簡単な料理。