ラグをアートの感覚からも眺めてしまう小松が
う~~~んと唸された1枚の作品をご紹介しましょう。
見れば見るほど、何かに騙されているような幻想的な世界観から
シェークスピアの「真夏の夜の夢」と名前つけさせていただきました。
今から冬に向かうというのに・・夏を連想させるわたくし。
1つずつ解説していきますので、少しのお時間 お付き合いください。
サルバドール・ダリ風
ダリが描いたような前衛的なデザインの1枚の絵。
情報量が多い!!しかし無視はできないのです。
陸・海・空
まずは全体像から。
両サイドには4匹のシカの行進。半分から下には魚の群れ。
サンゴ礁のようなものも見えます。
岩から伸びた枝の先には鳥が羽を休めております。
静と動の表現力。素晴らしいです。
だって、そう見えちゃったんですもの
水の中でゆらめく海藻かと思いますよね。でも違いますね。
いますね。ここに。モヒカンのお兄さんが。まっすぐに伸びた頭は
毎朝、2時間前からセットが開始されます。もちろん、彼の右手にはケープのスーパーハードが握られていることでしょう。
汝を愛せよ、と表現しております。
かと思えば、UFOキャッチャーで鳥が運ばれています。
経験ありますよね。もう少し!というところで悲しくも落ちていく
ターゲットにフラストレーションと負けず嫌いの性格が顔を出し、時間を捧げてゲットしたものの、冷静になった瞬間に我にかえる。
「これ、、、欲しくない・・」もっと言うと、まったくいらないモノのために
莫大な金額をかけていたこと。
こちらでは人間の欲と愚かさを表現しております。
さて、片隅に聖剣が刺さっております。
伝説で描かれた聖剣は
戦場を捨て剣を岩に突き刺すことで俗世を捨てた聖ガルガーノと
剣を引き抜くことで王となり戦場へと向かったアーサー王。
正反対の二人の物語がこの一本の剣で結びついているのかもしれない・・
だとしたら、ここで世の中の表裏一体を表しています。
またはエヴァンゲリオンのロンギヌスの槍を思い出しました。エヴァンゲリオンよく知りませんが。知らないけれど思い出しちゃったのだから書いておきます。
かと思えば、こちらにはスウェーデンの幸せを運ぶ馬「ダーラナホース」が
描かれていました。まったく。北欧にまで範囲を広げるのか!
可愛いじゃないか!と言ってやりたくなりますが
もしかするとギリシャ神話の「トロイの木馬」かもしれない。
ならば、敵は自分の内側にいる!と言われているのかもしれません。
哲学風に説教されているのかと思いました。
ちょっと、待って!
3匹の猫が「ほれ、ほれ、欲しいだろう」と玉手箱を渡してこようとしております。 箱の中身が気になる。とても気になる。
でも、うっかり手にとって開けてしまったら・・・恐ろしささえ感じます。
ラグから忍耐力を試されているかのようです。
まだまだ、話したりませんよ。
情報量が多いですね。ついてきてくれていますか?
ここまでお読みいただいてラグアートの世界に興味をお持ちいただいた方
このラグの虜になってしまった方、こんなミステリアスで風変りなラグを好きになるなんて・・・なんて思われているかもしれません。
しかし、実は知らないところで仕組まれていた事なので全くおかしくなんてありません。
だって、最初からこのラグがあなたに向かって手を招いていたから・・・・
おいで、おいで、おいで
さあ、こっちのラグへとおいでなさい・・・
なんだか都市伝説みたいな終わり方になりましたが
こんな想像力を掻き立てるアートラグが近くにあると楽しいことは間違いありません。
こういうデザインに意味を見出そうとする事が邪道ですね。
はい。すいません。(一人二役)
ぜひ、壁にかけてアートとして眺めてみることを推奨いたします。
No.979493
トライバル
SIZE : 196×138cm
Price : 231,000