『憧れの赤』

こんにちは

ギラギラした夏が過ぎ、ギラギラした秋がやってくるのでしょうか…

情緒ある秋を期待したいですね。

今回のRUG is Good、私のテーマは「」です。

おめでたい時の紅白。注意を促すための赤。戦隊モノのレッド!とここぞという時の色。「赤」ですが、日常的には数ある色の一つ、特別な色としては意識していません。

洋服など身のまわりのものなどでもほとんど赤は選びません。

でも、お店にいて毎日いろいろなラグを見ていると、赤いラグが好きなことに気がつくんです!

ラグを探しにいらっしゃる方たちにも、なぜか1枚目には、その時にあるお気に入りの赤いラグを広げて、素敵ですよね!とお話ししているんです。

夏休みの自由研究の様に少し調べてみました。

日本における赤は、鉱物や土が起源の赤(死者の埋葬や魔除けに使われていた)時代から、茜で染められた糸の赤。大陸から渡ってきた紅花由来の赤を使った、紅や糸の赤などと移り変わり、特別な色として使われてきていたみたいです。紅花の赤は希少で、位の高い人しか身に付けられなかったために大流行りしたそうです。

その割には日本の住環境で、一面に使う赤は身近にないですよね。

一方イランの赤は、絨毯の赤として住環境に根付いているように思います。

遊牧の為のテントに、家畜の毛を利用した絨毯の床など、最初は羊の原毛の色から、身近な植物の茜などで染色された糸で、生活に彩りが加わっていったそうです。

イランの強い日差に照らされた地面の反射を遮熱するための赤とも言われているように、身近で必然的な事が感じられるイランの赤。

ラグには赤のバリエーションが本当にたくさんあるんです。

一枚の赤いラグでも、意図的なのか恣意的なのか、ひとつの赤ではなく無数の赤で彩られた赤に心惹かれます。

私が今一推しなのが、このラグ

例に漏れず、これがノーマルの赤!と思った赤より薄かったり濃かったり、茶色に傾いていたり橙色ぽかったり。

なでも解明されてしまう今の世の中にあって、この曖昧さ!素敵じゃないですか?

きっとスーパーコンピュータが弾き出した赤では、この風合いはだせないと思います!

直線的にみえる柄も、実は細かいところに丸みがあったりして曖昧な赤をより、やわらかくみせてくれていると思います。ウールの艶感も加わってとても魅力的です!

そんな赤いラグですが、まだ私は自分で敷いた事がないんです…

…憧れの赤いラグ。

なのでいつもお使いになっている方に、「赤いラグ、どうですか?」と聞いてしまいます。

みなさん、「いいですよ!」と教えてくれます。一番耳にするのは、木目の床や家具に合うよ。と言う事です。

だいたい、床は木目だし、使っている家具も木目が多いな。と思うと、イランの風土で受け継がれてきた赤は今の私達の住環境にも馴染みやすく、曖昧なグラデーションは癒しにもなるのかもしれません。

赤はどうかな?と思っている方!

いつも、お店には色々な「赤」が揃っています。

№36853 143×105cm               №93914  256×131cm 

自分だけの特別な赤を探してみませんか?

(Text : Numakura)

Tribal rug

No.98893

Size : 180×98㎝

Price : ¥126,500