『カンパーニュ・フリュイ』

本日平井がみなさまにご紹介したいのは、こちらのラグです。 

遠目で引いてみると全体にブラウンのように見えますが、よく見るといろんな色を使っているんですよ! 
こちらのラグの私のときめきポイントをご紹介します。

前へならえ!

ベースのブラウンのグラウンドに綺麗に列を作って並んでいるギュルたちが子供時代の前へならえ!を思い出させます。 

ギュルはもともとトルクメン族の家紋のような意味を持つモチーフなのですが、バルーチ族も暮らしているエリアが近いため、自分たちのラグのモチーフとして取り入れるようになったと言われています。 

バルーチのラグで見られるギュルはもっとオリジナリティを発揮して自由なデザインになっている場合も多いのですが、このラグのギュルはトルクメン族の中でもテッケというグループのものをなかなか忠実に再現しているんじゃないかと思います。(緑の国旗の赤い帯に描かれている一番上がテッケのギュルです)対角線上に同じ色を持ってきているあたりもいい感じです。 

この1つのモチーフだけでもいろいろな色糸が使い分けられています。 

生成りに赤、オレンジ、グリーン、ネイビー、ベージュ、ブラウンと何でこの色をここに持ってきたんだろう、、、と思いを馳せながら見ていると面白いんですよね! 

どこかアフリカンの要素も感じるような色合わせです。 

まだまだ魅せてくれるカラーセンス! 

それだけではありません。三列のこの子達を一歩引いてみてみると、ギュルの中に使われている色が交互になっているのがわかります。 

写真の一番下の真ん中の子と下から2段目の左右両側の子、下から3段目は真ん中の子というような感じです。 

全部同じ色だっていいところを交互にしているなんて、こういうポイントを見つけると心をぐっと掴まれちゃいます! 

ちなみに、一番下の左右の子は対角線に同じ色を配色しそびれたのか、あえてこの配色にしているのか、、、真相は作り手にしかわかりませんが気になっちゃいますよね。 

イランからのメッセージ 

このラグの最大のミステリーといってもいいかもしれません。 

なんとも粋な場所にメッセージが隠されているんです! 

全体の写真はこちらです。見つけられましたか? 

正解はこちら!右上の細いボーダー(フレーム)の部分にひっそりと織り込まれているんです。 

聞いてみたところによると、人の名前のようなのですがちょっとペルシャ語がぐちゃっとなっていてはっきりは読めませんでした。。 

なんて書いてあるかわからないけど織り終わる直前に、こんな風に何かを残したくなる衝動に駆られるのは、ラグの作り手あるあるなのかもしれません。 

ラグ全体を見てみてもやっぱり私の好みの子です。 

グリーンやオレンジの色の具合、モチーフのバランス、ちょっと間違っちゃったかもしれないギュルの配色、読めないメッセージ。 

どれもいとおしく感じられるポイントです! 

お部屋で使うなら木や籐の素材のものや近くにグリーンを置いてスタイリングを楽しむのもよさそうですね。 

和室もハンサムに仕上がること、間違いないです! 

(Text : Hirai)

No.77735

トライバルラグ

SIZE:225×121cm

Price:205,000+Tax

SOLD