今回はイランの果物のお話しをさせて頂きます。
イランではひと仕事終えた後の休憩の時によく果物をすすめられます。
テーブルの上に何種類かの果物がトレーの上にキレイに並べてあったり、ドンッと袋のまま置いてくれたりとそのスタイルは様々。
その中で私が好きなのはザルドルという柔らかくてジューシー、そして優しい甘さをもつあんずの仲間で、テーブルにあるとついつい手を伸ばしてしまうのですが、食べ過ぎるとお腹がユルくなるという魅惑の果物です。
ちょっと不思議だったのが、「これ、今の時期しか食べられないから」とすすめられた青いアーモンドとグジェサブズという青いスモモの仲間でした。
アーモンドは生のままなので青臭くて歯ごたえもコリコリするものの、なんとも言えない食感で、グジェサブズは硬くて酸っぱくて…なにもこのタイミングで食べなくてもいいのになぁ…と、どちらも口にするには早すぎはしませんか?というものでした。
同行した仲間とは「早く食べないと他の人に取られちゃうかも」というイランの方の早い者勝ち的な心理が働いているのかもね。なんて勝手に想像したりして、お国柄に触れたような微笑ましい思い出です。
帰国して調べるとグジェサブズは西洋すももの仲間で一般にはジャムなどにするようです。
やっぱり生で食べるには抵抗あるものなぁ~。
(『Layout News Letter Vol.2』(2017年発行)より抜粋)