やまがたさんの暮らしのあしあと Vol.3

第三回目になりました、やまがたゆかの連載コラム。

今日は、ものごとの感じ方 について、
ふんわりとお話してみたいと思います。

突然ですが、私は横浜ベイスターズファンなのですが
今シーズンに入り新しい助っ人外国人としてとある選手が入団しました。

その外国人選手はどんな時も表情一つ変えずにプレーをするんです。
失敗した時も、結果を残したときも、ほとんどリアクションがないわけです。
打っても笑わず。打たれても悔しがらず。

それを見た旦那さんは、
「日本で野球をプレーすることが楽しくないのかな〜。」
と言いました。

実は私は彼とは全く異なることを思っていました。
「なんて真面目に真摯にベイスターズに貢献しようとしてくれているんだ!感謝や!」

と思い感動していました。(おまけに、顔はイケメンなわけです。)

この”捉え方の違い”って日常に溢れているんですね。

ただ、私が面白い!と思ったのは、
肝心なこの外国人選手自体は、
「楽しくない!」とも「貢献するぞ!」とも言ってないわけです。

勝手に解釈したり、感じたりしているのは
こちら側なのが面白いなあと。

もうひとつ、違うエピソードだと、
ある日、朝日の清々しい中でホームを歩いたてたら、
思いっきり走りながら電車に飛び乗る男性がいました。

私の肩に少しだけぶつかりながら…。
もちろん私のその人に対する第一印象は最悪です。
だって、肩が痛いじゃないですか。

清々しかった私の1日が、
肩がぶつかって謝りもいただけない日からスタートしてしまったわけです。
気持ちは、痛いから、ちょっと悲しいに変わっていきます。

そこで私が想像したのは、
「あいつ(肩をぶつけながら謝りもせずに飛び乗った奴)に嫌なことが起きますように‼︎」

ではなく、

「もしかしたら、ものすごく大切な人に大変なことが起きて、1秒でも早く駆けつける必要があるのかもしれない。人生を左右するような面接にあろうことか寝坊してしまったのかもしれない。謝って欲しいという気持ちはあれど、どうか間に合うといいね!私も目の前ちゃんと見て歩こう!」って想像したんです。

お人好しの考え方!って今、思いました?。

本当に私がお人好しかどうかはわかりませんが、
これは私としては、どっちの方が今日の1日がHAPPYになり、
結果自分のためになるのかで選択しているにすぎないんです。

けっこうずる賢いタイプなんです。
前者の想像をするのも、後者の想像をするのも、私の自由。

捉え方も感じかたも、私が決めたら良いし、私次第。

つまり、どう捉えるか自由ならば、自分のためになる感じ方にし直したい!と思ったわけです。

これ、調べてみると

「リフレーミング」という学術的な名前がついているんです。

リフレーミング(reframing)とは、「物事を見る枠組み(フレーム:frame)を変えて、別の枠組みで見直す(re-frame)」という意味だそうです。

このリフレーミングを理解して活用する心理学もあるそうです。(私は社会人生活で知らぬ間にいろんな人から教えてもらってた気がします!)

根がポジティブなわたしは、
このリフレーミングが効果的なことも日常生活に多く、
怒りや憤りがあれど早いと30秒・長くても一夜程度で捉え方を変えて消化していることが多いです。

ただし、気を付けるべきは、リフレーミングはだたポジティブになればいいというものではないそうです。 
違う立場や観点に立って理解し、共感することからリフレーミングは始まるので、ポジティブを心がけるというのではなないのでご注意が必要とのこと。

おそらく、それが度を過ぎた私のことを旦那は「楽天家すぎる」とよく叱咤します(笑)

また別のケースでは、自分の価値を下げて物事の課題から目を逸らす可能性もあるのでもちろん注意?は必要なんだろうな〜と思います。

何を隠そう、私もLayoutのBOSSによくこんな言葉をもらっていました。

「自分にとって都合のいい相手はいい人・都合の悪い相手は悪い人 と捉えてはだめだよ」と。

今もけっこう心に留めていることばです。

ついつい、無理難題を受けてくれる人はいい人で、
厳しい指摘をする人を嫌な人って思っちゃったりします。

無意識に何かを感じている時は、
大抵自分に都合の良い解釈だったり自分の思考の癖みたいので捉えていることってやっぱり多いですよね。

例えをベイスターズの外国人に戻すと、

私の旦那は常に「本当に〇〇か?/信じるに足るには時間が必要/期待はしすぎず冷静に」という思考があります。

一方で私は「人はみな良い人/スタートは信頼100から始める」という思考があります。

2人ともに無意識化でじぶんのいつもの捉え方で
助っ人外国人の「本心」を憶測で考えていたわけです。

どっちで捉えても自分たちに何の被害も利益もないのにね。

これは、どちらが正しいとか間違えている。ということではないです。

感じ方は自由というのが最大のポイントだと思います。

さらに、自由っていうのも、「無意識」でもいいし「ちょっと意識してあげる」のも自由ということです。

都合のいい感じ方でもいいし、
あえて自分にとって「ムチ」になるように感じ直してもいい。

感じ直せる/捉え直せる というのも、またいいですよね!

思考はいつでも自由です。

だから、わたしは常に「じぶんちゃんがご機嫌でいれる考えかた」を大事にしています。

ふんわりした内容と小難しい内容が含まれた今回のお話でしたが
第四回もちょっとこれに類似したお話をお届けできればと思います。

                                       おしまい


やまがたゆか

テキスタイルデザイナーを経て、絨毯・ラグの企画営業デザインを担い、今は空間デザインをメインにした、アートディレクターをしています。  職場ではデザイナーのマネージメントもしごとの一つ。  物書きの名前は「やまがたゆか」で連載を開始。   プライベートはゆるゆると愛犬とごくごく普通の旦那と暮らしています。  銀色夏生さんの本が好き