第四回目。やまがたゆかの連載コラム。
今回は、以前私が読んだ「嫌われる勇気」とう本で感じたことなんかを
やはりふんわりと書いてみたいと思います。
ただし、ふんわり(主観)なのでしっかり知りたい方はぜひ、本を読んでいただくことをお勧めします。
なんて言っても、ふんわり なので、内容の正しさは保証できません。
では、ゆるりとはじめていきます。
日頃、私がはたらいている場所では「率直に伝える」というカルチャーが大切にされています。
率直さって、多々恐ろしいものでもあると知っています。
この率直さにも、何種類かあるんだろうなあと思っていて、例えば子供のことばはまっすぐ。
私の姪っ子は、私の似顔絵を描きながら、「ゆかちゃん、ほくろがいっぱいだね〜。点々だらけになっちゃう!」と笑いながら描くわけです。
それが私にとってコンプレックスだろうと・なんだろうと、お構いなしに。
無邪気とは言ったもんだ。と思いますが、もちろん姪っ子に悪気はないので、怒るわけもなく一緒に笑います。
一方で、大人になると感じたことをそのまま口にする人は少なくなっていきます。
それでも率直に何かを伝えてくる時は、対外が「正論」か「憤り」かが多く、受け取る時にはボディーブローを受けたかのような気持ちになっていることがあります。
子供のそれは、怒りはなく「渇いた納得感」が私の心に広がりますが、大人のそれは、怒りというよりも「やるせなさ」のようなものが私の心を支配することが多いんです。
実際のエピソードを1つ。
ある日私は自分がマネージメントするチームに向けて、特別プロジェクトに参加したい人を募集するメールを送りました。
その内容は、事細かに書かれているわけではなく、あえて情報を少なくし、チャレンジ精神に火をつけることを狙った文章でした。
すると、2名のメンバーから連絡がありました。
Aさん
「何か面白い事が起きるんですね!ぜひ、チャレンジしてみたいので、もっと詳細を教えてください!」
もう一つ、Bさん
「率直に、この情報量ではチャレンジしたいとは思えません。もっとみんながワクワクするように伝えた方がいいと思います。」
と連絡がありました。
第一感情としては、
>Aさん
それだよ!それ!まさに、あなたのその姿勢こそがGREATです。
>Bさん
確かに、そうかもしれない。私の伝え方がやはり足りなかったかな…。もにょもにょ。
となるわけです。
第二感情には、
「私は、狙って情報を少なくした。その中でもやりたい!と挙手できる人を求めた」意図がある。でも、みんなにはワクワクして欲しかった。が、みんなにワクワクしてもらう事が目的ではなかったのに、なんだか「みんなの気持ちを理解していないリーダー」だって、Bさんは私を捉えたのかな?。個々の成長意欲と主体性を培う為にしたことだが、やるせない。
この「やるせなさ」こそが、第三回のコラムに書かせてもらった「物事の感じ方」のミソになる感情です。
私の場合は、率直に伝えられた言葉や想いに対して、しょんぼり した後に、 自分への評価が気になってしまう癖があります。
これが、やっかいな感情なんです。
メンバーからの言葉を、どう捉えるのか。を自分で決めることがまず大事。
今回の私の場合は
・大切な意見を率直に伝えてくれるメンバーがいる感謝
・チャレンジ精神の醸成は、人によって必要な情報量が異なる
・Bさんは私がより良いリーダーになれると思うから伝えてくれたアドバイス
というように、自分がご機嫌になり、成長に寄与できる捉え方に変換をします。
今回はその後が大事です。
今後、私はメンバーに好かれる・出来る人だと思ってもらう為に、
情報を丁寧に伝えることを選ぶのか?
それは、ちがうなあ〜というのが結論です。
やっぱり私は、私が信じる伝え方で伝えたいと思うわけです。
その伝え方を、「どう捉えるのか」は、相手の自由だからです。
相手がどう、捉えるのか?までを全て気にする事はできないし、気にすることはおろか、操作しようなんてことは到底難しい事だと思ったからです。
もちろん、相手の感情や想いに届くように!と狙ったり、優しさを込めることは大切。
精一杯の努力や配慮はして、しかるべき。
その結果は相手に委ねるしかないんですね!
私自身は、世界は優しさでできている。と思いたいので常日頃から勝手に「優しい対話」を心がけていますが、それをどう受け取られているのかは100%は理解できていないんです。
大事にしたいのは、自分が相手に・周りにどうありたいか。
自分が相手に・周りに何ができるかな。
それをしている自分に、自分が嘘をついていないか。
ついつい、誰かにどう思われるか。この人に認められるためには。とか、
考えちゃいがちな毎日ですが、
私の日常は率直星人だらけなので、
「他者からどう思われるか」を気にしていたらキリがなかったのです。
同時に、率直にそれってすごく疲れる生き方ですよね。
ぜひみなさんも、自分がどう思われるか?って悩んで考えるよりも、
自分ならこの人に何が届けられるかな?で悩んでみてください。
たぶん、ほんの少し世界が優しく見えると思います^^
ではまた。
おしまい
やまがたゆか
テキスタイルデザイナーを経て、絨毯・ラグの企画営業デザインを担い、今は空間デザインをメインにした、アートディレクターをしています。 職場ではデザイナーのマネージメントもしごとの一つ。 物書きの名前は「やまがたゆか」で連載を開始。 プライベートはゆるゆると愛犬とごくごく普通の旦那と暮らしています。 銀色夏生さんの本が好き。