やまがたさんの暮らしのあしあと Vol.8

こんにちわ! 

第八回を迎えました、やまがたさんの暮らしのあしあとシリーズ。 

暮らしがテーマなのですが、比較的わたしの頭の中にある思考や考えが 
書き出されることが多いコラムになっています。 

徒然と書いているので、
それも、そのはず。なのですが、
書いている本人とすると、生き方と暮らしがくっついているので、 
生き方を問うような、思考や考えは、結果的に暮らしに紐づいている。 

そんな、小難しさも、私らしさだと思っています。 

第八回までお付き合い頂いた方には感謝でしかありません。 

今回はちょっと暮らしよりなお話し。 

でも少しだけ個人的にはセンチメンタルなお話しです。 

テーマは、 

環境に優しく、暮らすこと。

きっとこのテーマは、今話題にもなりやすく、 
各所でコラムやお話が多いのではないかと思います。 

ついにコンビニも、レジ袋が有料になりましたね! 

時代はSDGsに乗っていて、先進国ながら遅れを取っている日本も、 
少しずつこのカルチャーを浸透させようと考える一般企業も増えていて、
令和と共に変化があるのは嬉しいな〜と感じています。 

わたしの家・わたしの日々の意識も、ほんの少しだけ変化しつつあります。 

・レジ袋は買わない。エコバッグを必ず持参。 
 もちろん旦那さんのビジネスバッグにも、エコバックを渡しています。 

・なるべく、マルシェ型の八百屋さんでお野菜を買う。 
 結果的に新鮮だったり、スーパーより安いことも! 

・タンブラーを持ち歩く。なるべく、買うなら紙パック! 

・ラップをみつろうラップで代用! 

・革製品より合皮製品を買う! 

より、意識の高い人はペットボトルも、ビニールによる個別包装のお菓子は買わないなど徹底した行動をしているひともいます。 

動物性の商品は一切買わず、食事も完全なるビーガンに変化した知り合いもいます。 

そのほか、湘南の海を毎週末ゴミ拾いをし、 
拾ったシーグラスでアクセサリーを作っている方も。 

みんな、それぞれに強制はすることなく、 
じぶんの生き方や暮らし方として、それらを選んでいます。 

私が、少しでも取り入れたい。と思ったきかっけは、1人の女性です。 

彼女は、以前職場が同じで、共に、怒涛の日々を過ごした後に、転職をしました。 
元来アメリアで暮らし、アメリカ人のシェフの旦那さんを持っていた事もあり、自分の意思や想いはストレートに表現する、そんな熱心な環境活動家でした。 

自身の活動をより自由にできるようにと転職をした後も、彼女のまっすぐさが大好きだった私は、時折開催されるワークショップに参加していました。 

それは、みつろうラップのワークショップです。 

家庭でもよく使われるラップは、 
持ち運びに便利で、安価で、食べ残した食品の寿命を伸ばしてくれますが、 
大きな欠点もあります。プラスチック汚染を悪化させ、リサイクルが難しいこと。 

また、有害性が指摘される化学物質から作られていることから、特に環境中で分解された場合は、その影響は大きくなる可能性があると言われています。 

何気に使うラップが、まさか。。。という情報でした。 

一方、みつろうラップとは、 
オーガニックコットンなどの自然素材の布地に、化学物質を一切使わずに持続可能な方法で採取したミツロウとホホバ油・木の樹脂を使って、どんな形にもフィットし、何度でも繰り返し使えるフードラップです。 

私が支持したいと思っていた彼女の活動に、このラップ作りと、シェフである旦那さんのビーガンの美味しいごはん。がありました。 

徹底したNOプラスチックの生活と、心優しい生き方を推奨する姿はとても美しかったです。 
何気なく、楽しさと環境への心づかいができる事を良いな!と思い、参加したり、彼女の言葉を聞いていた程度でしたが、ある日、悲報が届きました。 

それは、 
彼女が突然、自宅で亡くなっていたという知らせでした。 

明確な理由はわからず、ただ35歳という若さで命が終わってしまったことだけがわかりました。 

このコラムでは、 
この突然の悲しさの話をしたいわけではないので、 
理由やその後ではなく、私がその後考え、感じたことをお話しとして続けます。 

生前に、彼女が見ていた美しい世界はどんな世界だったのか。 
自分の暮らし方で、社会や環境や地球を想っていた人が、 
目指していた世界はどんなものだったのか?。 

それを考えていたら、ほんの少しでも、彼女が目指した世界に近づけるような、その意志を継がせてもらいたい。と、思いました。 

実は、それまでは、 
みつろうラップは使っていたものの、レジ袋はまだ無料だったので、無意識にもらうことが当たり前。 

ラップも使うし、ペットボトルも使っていました。 

スーパーの過剰包装された商品に大きな違和感を感じることもなく過ごしていました。 
それが、大切な友人のいのちを持って、初めて自分の行動が変化するんだ。と、 正直に自分のアクションまでの遅さ。軽薄さにがっかりしましたが、 それでも、ゼロをイチにしないのは、もっと自分が嫌になる。と思い、できることから始めよう。 

やりたい。と思えたことから始めてみよう。 

そう思って取り組み始めた、いくつかの、私なりの彼女が教えてくれたことへの感謝を込めた暮らし方です。 

おしまい


やまがたゆか

テキスタイルデザイナーを経て、絨毯・ラグの企画営業デザインを担い、今は空間デザインをメインにした、アートディレクターをしています。  職場ではデザイナーのマネージメントもしごとの一つ。  物書きの名前は「やまがたゆか」で連載を開始。   プライベートはゆるゆると愛犬とごくごく普通の旦那と暮らしています。  銀色夏生さんの本が好き。