暮らしとわたし Vol.12

接客で大切にしていること

普段は店頭でご来店されるお客様とお話をして、良さや使い心地、アフターケアまでお客様の知りたいことを交えながら、お客様に欲しい!と思っていただき、納得されて商品を購入される、という流れで接客をしています。

お客様ひとりひとり知りたいことや気になること、重要視しているポイントは違います。
わたしが話せること知っていることを全部伝えてもお客様には響かない、とわたしは思っています。

お客様の中で大事にしていること、気になっていることを会話の中で見極めて、きっとここを大事にしているから、この部分の話を詳しくしよう!と考えながらお話をしています。
だらだらと興味のないことをたくさん話されても、話した内容が脳にとどまりません。

これは接客だけでなく、普段の会話でも。

特にわたしは、興味のないことへの関心度の低さがずば抜けていて(全然いいことじゃない、むしろ良くないなという自覚はあります)だから、興味のないことを延々とお話される方は苦手です。

もちろん、今まで全く興味がなかったものに対して、興味を湧くようにお話される方のお話はとても好きです。

普段の会話でさえ、興味がないこと、どうでもいいと自分で判断したことの話は、右から左へ受け流す状態なわけです。ということは、まったく今まで知らなかった、ちょっと家具でも探そうかな、という心境でご来店されたインテリアショップの店員さんのお話なんて興味のない内容になれば、むしろ苦痛でしかない、とわたしは思うのです。

もちろんわたしも、そんな経験をお店でしたことがあります。

とても気持ちの良い、自分にとって合うな~と思うお店の方に出会ったときには、通い続けます。お洋服や雑貨、時には家具、美容室、ごはん屋さんまで…人と人の出会いは、本当に難しいものだと最近よく思います。

だからこそ、気が合うな、と思った人との出会いや環境を大事にしたいものです。

新しいこととの出会い

出会い、という部分で2020年から新たに始まったことがあります。

それがオンラインショップです。

今までは、先程もお話した通り、出会って目の前に人がいて、会話の中からヒントを得て話す、という流れでしたが、オンラインショップには目の前にお客様がいらっしゃるわけではありません。
どんな人が見てくれているかはわかりません。

だけど、目の前のお客様と話すことに共通するのは、ダラダラと興味のない話をされてもきっと読まない、ということです。ここが本当に難しいなとオンラインショップを始めて思いました。

まず、どんなお客様に興味をもってほしいのか、そのお客様はどんな情報があれば嬉しいのか、今までいろんな文章を文字にしてきましたが、今回が1番難しかったです。

今こうやって話していることは、イットカンパニーさんが自由にブログを書いていいよと言ってくださっているので(もしかしたら違うかも笑)、わたしが話したいことをそのまま文章におこさせてもらっています。

そんな意図なんてありません!と言われてしまいそうですが、このブログは自分の見つめなおし作業だと思っています。
ここでの文字起こしは自分の財産になる、とひとり思っています。
こんなつたない文章を書かせていただいていることには感謝しかありません。ありがとうございます。

文字で伝えることの難しさ

話は戻りますが、オンラインショップではそれを気に入っていただいて、そのオンラインショップで購入をクリックしてもらう、ところまでを文章でお伝えしなければなりません。

お客様の様子をこちらから伺うことはできないので、きっと知りたいはずだ、ということをわかりやすく、そしてわたしたちがなぜこれをセレクトしたかという想いを伝えることをよくよく考えて文章におこす、その繰り返しを行っています。

今まで会話の中ではニュアンスで伝わっていたことも、ニュアンスを文字にする難しさがあり、伝え方の難しさを学びました。そして繰り返すことで、自分たちのお店について深く考えさせられるきっかけにもなりました。
自分たちのお店が目指すこと、伝えたいこと、方針、キャッチフレーズなどを見直すことで、商品選定を見直すきっかけにもなりました。

わたしたちが思い描くお客様へわたしたちの想いを文章にして届くよう、1つ1つまだまだ難しいですけど、心をキャッチできるように日々精進!していきたいですね。

何か1つ新しいことが始まると、今までいつもの流れで行われていたことに対して1度立ち止まって、考え直す新たなチャンスが生まれるきっかけになって、また1つ面白いことが始まったとわくわくする、その繰り返しが仕事の面白さだと今回のブログを書いて、勝手に改めて実感しました。
そして、やっぱり直接会って話せる環境が早く戻ってきてくれるといいなとも思っています。

(text : Shimazaki)


SHIMAZAKI AYAKO

模様替えがすきで、自分の部屋をしょっちゅうかえていたそんな幼少期を過ぎ、気づけばインテリアを仕事にして12年経ちました。タイプの違うインテリアショップ2店舗の店長をしながら、最近はEC事業にも手を出し始めた好奇心のかたまりのような性格です。集中力は高いけど持続性がかなり低めなのでブログを書くこと、こっそり心配しています。