『竜宮城に導かれて』

突然ですが、私は艶子さんが好きです。

艶子、とは。

Layoutのインスタライブをご覧いただいている方はご存じかと思いますが、Layoutのスタッフ、Layoutのお客様は、パイルに艶があるラグのことを『艶子』と呼ぶのです。

ウールは経年で艶が増す傾向がありますので、特にオールドのラグはパイルが艶っぽく育っている子が度々Layoutにやってきます。

今回ご紹介するラグも、しなやかでたゆたう姿が美しい、艶子さん。

時折キラッと光って見惚れてしまう美人なランナーです。
視覚でも伝わるくらい、触り心地もなめらか。

このラグに乗ってどこか旅に出てしまいたい。
砂漠の町の空を飛ぶ絨毯というよりも、海の底へ導いてくれそうな、しっとりと色っぽさのあるラグです。
深海に向かってゆらゆら漂いながら泳いでいそうな、艶子さん。
想像すると・・・ちょっと一反もめんが頭をチラついたので忘れたいと思います。
そんなことを考えていると、なんだかこのラグが竜宮城のようなデザインに見えてきたりもします。

空想のお城

竜宮城はかの有名な御伽話、浦島太郎に出てくる海底のお城ですね。
空想の建物なのでそのヴィジュアルはなんとなくのイメージとして皆さんも持っていると思います。
海の底ですから、濃いブルーの世界の中に堂々と現れる煌びやかで華やかで賑やかなお城。
このランナーのフレームを飾る赤・青・黄緑・茶色のお花たちを見た時にその光景が思い浮かびました。

ペルシャンラグのような上品で大人っぽいお花ではなく、まんまるでキュートな愛らしいお花です。
例えるならそう、そばぼうろでしょうか。
ほんのり甘くて優しい味の昔ながらのお菓子を彷彿させる佇まいです。

そんなそばぼうろフラワーたち、織りはじめは淡いベージュで縁取られ、はんなりとした雰囲気だったのが、途中から元気な黄色にスイッチされています。

まるでアハ現象かのように、本当にナチュラルに色糸が変わっていてお見事です(拍手)
縁取りの色が変わるだけで結構印象が変わるものです。
明るい黄色いは、煌びやかな灯りや、海に反射する月明かりを現しているみたい。
良い色の糸が手に入ってルンルンな織子さんの姿が想像できますね。

この辺りの草のようなモチーフが、竜宮城の中庭に咲く植物(あるいは海藻)を現しているようにも見えるのです。

日本の古きお城ですから、きっと沢山の草花が植えられていたことでしょう。

お話の中では、浦島太郎は竜宮城で何日も続く宴の中で大変もてなしを受けたとされています。
なんと羨ましい。
建物の外壁に激突している何かはきっとタイやヒラメじゃないでしょうか。

宴ということもあり敷地内を草花や海藻、魚たちが覆い尽くして大混雑です。
そりゃ壁にも激突しますよね。

何度でも伝えたい

しつこいですが冒頭でもお伝えした、光に当たった時のこの艶。
ゆっくり寄せて引いてを繰り返す波のよう。
見ているとだんだん心を安らげてくれる海のように、このラグも色々なことを鎮静させてくれるような、そんなオーラがあります。

意外と使えるランナーサイズ

私個人のお話ですが、ランナーのトライバルラグにとても憧れがあります。
それは去年現地に買い付けに行った時に訪れたお店がエントランスに長いランナーを敷いていて、それがとっても素敵だったからです。

自分の家の玄関から廊下はこんなに長くはないのですが、廊下からランナーを敷いてそのままリビングに突入しちゃっても良いんじゃないかな?とも思います。

わんちゃんの部屋んぽコースにもいいかも。
それこそお城のように階段に沿って使ってみるのもいいかも。※滑り止めは必須です。

3m近い長いランナーは敷くところがないよと仰る方もいますが、意外敷けちゃったりするものです。

Layoutのお客様の中でもファンが多い艶子さんシリーズ。
竜宮城のような煌めきと艶を取り入れてみてはいかがでしょう。


(Text :Kumai)

No.91803

トライバルラグ
バルーチ

SIZE : 290×77cm

Price(tax in): 143,000